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カラーアイについて
Q.カラーアイとは?
一般的にはクワガタの眼(複眼)は黒色ですが、ごく稀に異なる眼色(白や)をした個体が生まれる事があります。これらはカラーアイと呼ばれ、オークションなどでも大変人気があります。
もっとも、以前はその希少性で人気のあった白眼も現在はそれほどでも無く(見た目のせいでしょうか?(苦笑))、人気の主流は
眼となっています。

私は専門家ではありませんので、このような眼色変異がアルビノ(白化現象)によるものなのか、別の要因による色変種なのか定かではありませんが、これらの個体にはアルビノ種にみられるような弱体化(
短命繁殖能力の低下など)があると言われています。
 
当方での飼育経験においてはカラーアイと黒眼の個体に極端な寿命差はありませんが、累代(産卵)しにくい
   傾向にあります。

また、カラーアイは遺伝しない(累代繁殖出来ない)と言われていた時期もありますが、現在ではメンデルの遺伝法則(
※後述)に近似した形で遺伝することが知られています。

尚、私の知る限りでは現在累代繁殖されているカラーアイは白系と
系のみ(ピンクはこれらに含みます)なので、これだけ多くの方がクワガタ飼育をされている今日でさえ他の眼色が出現しないという事は、遺伝子的にその他の色は出現しないのかもしれません。
(ちなみに、以前他の眼色(
など)の話はありましたが、結局白眼をマジックなどで塗ったものであったと結論付けられているようです。)
メンデルの遺伝法則
メンデルの遺伝法則には第一の法則「優劣の法則」、第二の法則「分離の法則」、第三の法則「独立の法則」がありますが、ここではカラーアイの遺伝に関連する第一、第二の法則について簡単に説明したいと思います。
グレゴール・ヨハン・メンデル(Gregor Johann Mendel)
オーストリアの司祭で植物学者だったメンデルは、エンドウ豆などを研究している時に掛け合わせ方によって遺伝にある法則性がある事を発見しました。これが「メンデルの遺伝法則」と呼ばれるものです。
第一の法則 「優劣の法則」
二つの遺伝子を有していた場合に劣勢遺伝子の働きが優性遺伝子によって抑えられ、優勢遺伝子の形質のみ表れるというものです。カラーアイ(眼)を例にすると、黒眼の遺伝子が優勢遺伝子(B)、眼の遺伝子が劣勢遺伝子(r)となり、優勢遺伝子(B)の形質が表れます。
 
劣勢遺伝子は小文字の英字で表すのが一般的です
例:♂(rr)×♀(BB)における次世代

r r
B rB rB
B Br Br
rB=50%、Br=50%となりますので、次世代は100%黒眼(眼の遺伝子を持つ(rB・Br)個体)となります。
第二の法則 「分離の法則」
第一世代(F1)で表れなかった劣勢遺伝子の形質が、第二世代(F2)になって表れるというものです。
例:♂(rB)×♀(rB)における次世代

r B
r rr rB
B Br BB
rr=25%、rB=25%、Br=25%、BB=25%となりますので、次世代は25%が眼、75%が黒眼(内50%は眼の遺伝子を持つ(rB・Br)個体)となります。

尚、この時点で
rB・Br個体とBB個体を外見だけで見分ける事は出来ません。
例:♂(rr)×♀(rB)における次世代

r r
r rr rr
B rB rB
rr=50%、rB=50%となりますので、次世代は50%が眼、50%が黒眼(眼の遺伝子を持つ(rB)個体)となります。
例:♂(rr)×♀(rr)における次世代

r r
r rr rr
r rr rr
rr=100%となりますので、100%眼となります。
Q.カラーアイ同士の交配なのにカラーアイが生まれない?
理論上はカラーアイとしての遺伝子を有していればメンデルの遺伝法則に沿ってカラーアイが誕生しますが、カラーアイ同士の交配なのにカラーアイが生まれないという事もあります。
こうした場合に考えられる理由として、同じ眼色であっても遺伝子情報が異なるという事が挙げられます。

例えば
別血統眼同士の交配をすると、ほとんどの場合黒眼となるようです。
これは見た目が同じでも遺伝子情報が異なっているため、再び優勢遺伝子が表れるのではないかと考えています。(
眼(rr)となっても黒眼(B)の遺伝子が無くなっているわけじゃないんですね・・・。)

他にも
眼×白眼のように他の眼色同士を交配しても黒眼となるようです。
(絵の具のように簡単に
ピンク・・・というわけにはいかないようですね。(^^;)

ところで、これらの子供を交配したらどうなるのでしょう?
理論上はそれぞれの親の遺伝子を受け継いでいると考えられますが、どのように引き継がれているのでしょうか?
親が
眼×白眼なら次世代では両方とも出るのでしょうか?
(あまり聞いた事も無いですし、試した事も無いので何とも言えませんが・・・。)


少なくとも、現時点ではこのような交配はしない方が無難と考えています。(苦笑)
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